健保組合ニュース
健保組合ニュース 2024年7月号
7月12日開催の第109回組合会において、令和5年度事業報告および収入・支出決算が承認されましたので、その概要などについてご報告いたします。
〈健保組合の財政〉
令和5年の当健保組合の財政は、収入支出差引額では黒字となりましたが、繰越金等を除く経常収支では、約4,600万円の赤字となりました。
健保組合の事業概況
〈健保組合の事業概況〉
令和5年度の収入は、被保険者数が減少傾向にあるなかでも保険料収入は微増で推移し、全体で30億6,870万円(対前年度比1.79%増)となりました。対して支出は、保険給付費が昨年度に引き続き増加し、高齢者医療納付金も増加したことにより、全体では26億1,545万円(対前年度比3.43%増)となりました。
このことから収入支出差額の決算残金は前年度並みの4億5,324万円となり、組合財政を維持することができました。
介護保険は、介護納付金の減少により収入支出差額の決算残金は9,738万円となりました。
<保険給付の概況>
法定給付・付加給付は、件数・総額ともに増加で推移しました。
<保健事業の概況>
令和5年度は、データヘルス計画の最終年度にあたることから、特定健康診査及び特定保健指導により一層注力をし、特定保健指導では、該当者のニーズに合わせ指導内容を選択できるようにするなどの改善を図り、実施率向上に繋がりました。また、被扶養者向けにパイロットプラントとしてレディース健診を実施し、被扶養者の受診率が向上しました。
その他、「こころとからだの健康サポート電話相談窓口」を開設し、コロナ禍で実施を控えていた歯科口腔検診の集団検診を再開しました。
また、2019年度から実施している「ウォーキングキャンペーン」や設立50周年事業で補助額を増額した家庭常備薬品と「東京ディズニーリゾート・コーポレートプログラム」については、事業を継続しました。
令和5年度収入・支出決算概要
一般勘定
収入合計 | 3,068,695,442,円 |
支出合計 | 2,615,452,983 円 |
収支差引額(決算残金) | 453,242,459 円 |
平均被保険者数 | 4,435 人 |
平均標準報酬月額 (保険料免除者を除く) |
476,462 円 |
平均年間標準賞与額 (保険料免除者を除く) |
1,643,303 円 |
収入の部のポイント
- 保険料収入
健康保険料収入は、25億1,056万円と対前年度比1,383万円、0.55%増となりました。
調整保険料収入は、4,463万円と対前年度比25万円、0.57%増となりました。
- その他の収入
財政調整事業交付金は、1,150万円と対前年度比320万円、27.88%減となりました。
収入
(単位:円)
科目 |
決算額 |
前年度決算比 |
被保険者1人当たり額 |
---|---|---|---|
健康保険収入 |
2,510,569,757 | 13,835,768 | 566,081 |
調整保険料収入 |
44,634,905 | 253,001 | 10,064 |
前年度繰越金 |
487,463,326 | 37,205,326 | 109,913 |
繰入金 |
2,400,000 | 2,400,000 | 541 |
国庫補助金収入 |
571,000 | △ 209,000 | 129 |
財政調整事業交付金 |
11,503,200 | △ 3,207,400 | 2,594 |
雑収入 |
1,553,254 | △ 315,587 | 350 |
介護勘定受入 |
10,000,000 | 5,000,000 | 2,255 |
収入合計 |
3,068,695,442 | 54,962,108 | 691,926 |
支出の部のポイント
<保険給付費>
保険給付件数は、前年度に比べ8,614件増の12万2,556件、保険給付費総額では、14億1,242万円と対前年度比2.88%、3,957万円の増加となっています。
また、傷病手当金が、対前年度比40.37%増の5,915万円と伸びが顕著に現れています。
- 被保険者(本人)の保険給付費科目別内訳
入院 対前年度比 13.00%減の1億5,461万円(324件)
外来 対前年度比 6.00%増の3億4,970万円(35,157件)
歯科 対前年度比 6.57%増の8,212万円(9,867件)
薬剤 対前年度比 15.99%増の1億5,820万円(22,878件)
- 被扶養者(家族)の保険給付費科目別内訳
入院 対前年度比 9.83%減の8,541万円(190件)
外来 対前年度比 4.68%減の2億1,577万円(23,436件)
歯科 対前年度比 6.07%増の4,885万円(6,115件)
薬剤 対前年度比 13.43%増の1億150万円(16,734件)
- 高齢受給者の保険給付費科目別内訳
入院 対前年度比 2.26%減の2,172万円(35件)
外来 対前年度比 5.01%減の2,453万円(1,904件)
歯科 対前年度比 7.97%減の447万円(504件)
薬剤 対前年度比 22.91%減の1,116万円(1,262件)
<納付金>
納付金は、前期高齢者納付金が前年度比25.43%減の1億6,929万円、後期高齢者支援金が前年度比11.03%増の7億2,927万円となっています。
<保健事業費>
主に人間ドックなどの疾病予防にあてられる保健事業費は、1億5,321万円と対前年度比0.04%増となっています。
支出
(単位:円)
科目 |
決算額 |
前年度決算比 |
被保険者1人当たり額 |
---|---|---|---|
事務所費 |
92,363,113 | 6,621,170 | 20,826 |
組合会費 |
646,570 | 265,490 | 146 |
保険給付費 |
1,412,416,860 | 39,566,741 | 318,470 |
法定給付費 |
1,374,183,260 | 37,124,441 | 309,850 |
付加給付費 |
38,233,600 | 2,442,300 | 8,621 |
納付金 |
898,568,062 | 37,371,226 | 202,608 |
前期高齢者納付金 |
169,294,033 | △ 43,058,783 | 38,172 |
後期高齢者納付金 |
729,273,292 | 80,430,795 | 164,436 |
退職者給付納付金 |
0 | 0 | 0 |
病床転換支援金 |
737 | △ 786 | 0 |
保健事業費 |
153,207,143 | 55,543 | 34,545 |
還付金 |
328,406 | △ 605,315 | 74 |
営繕費 | 0 | 0 | 0 |
退職積立金繰入 |
2,684,000 | 1,340,000 | 605 |
財政調整事業拠出金 |
44,013,922 | 193,702 | 9,924 |
雑支出 |
1,224,907 | △ 78,750 | 276 |
介護勘定繰入 | 10,000,000 | 5,000,000 | 2,255 |
支出合計 | 2,615,452,983 | 89,729,807 | 589,730 |
介護勘定
介護保険料収入4億4,949万円と一般勘定受入1,000万円を繰入れた、収入合計は4億5,949万円(前年度比5.93%増)となりました。これに対し、介護納付金は3億5,212万円(前年度比2.79%減)で、支出合計は3億6,211万円となり、その結果、収入合計から支出合計を差し引いた9,738万円が決算残金となりました。
収入合計 | 459,497,805 円 |
支出合計 | 362,115,010 円 |
収支差引額(決算残金) | 97,382,795 円 |
第2号被保険者数(平均) | 3,747 人 |
平均標準報酬月額 (保険料免除者を除く) |
517,611 円 |
平均年間標準賞与額 (保険料免除者を除く) |
1,413,253 円 |
収入
(単位:円)
科目 |
決算額 |
前年度決算比 |
介護保険第2号被保険者 たる被保険者等 1人当たり額 |
---|---|---|---|
介護保険収入 |
429,496,534 | 2,261,225 | 154,107 |
前年度繰越金 |
20,000,000 | 20,000,000 | 7,176 |
繰入金 | 1,271 | 688 | 0 |
一般勘定受入 | 10,000,000 | 5,000,000 | 3,588 |
収入合計 |
459,497,805 | 27,261,913 | 164,872 |
支出
(単位:円)
科目 |
決算額 |
前年度決算比 |
介護保険第2号被保険者 たる被保険者等 1人当たり額 |
---|---|---|---|
介護納付金 |
352,115,010 | △ 9,825,407 | 126,342 |
介護保険料還付金 |
0 | △ 136,980 | 0 |
一般勘定繰入 | 10,000,000 | 5,000,000 | 3,588 |
支出合計 |
362,115,010 | △ 4,962,387 | 129,930 |